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【鬼鏨神工 マルコ ビゲイ】
2017-06-29
神様を見たことは、多分ないと思う。
もし神様に悩みがあるとしたら、それはどうやって昇華させればいいのか。
マルコ ビゲイ (Marco Begaye) の作品にはそういった苦しみから解放されたいという
一種の気迫のようなものが打ち込まれている。
誰もが目を奪われる、妖しさを放つミステリアスなデザイン。
命を削るように刻み込まれた非常に緻密で美しいライン。
そして何よりその圧倒的な存在感。
鬼神がたがねをふるい、細工を施す、そういう神々しさだ。
「あいつは地下に潜ってるんだ」
マルコに会いたいという中島に、彼の兄であるバーノンはこんなふうに言った。
厭世的ということなのだろう。
そのため彼に会ったことがあるという人間は本当に少ない。
中島は最近のマルコの作風に変化を感じている。
心境によるものなのか、老成したからなのか、それはわからない。
昔の彼はところ狭しと意匠を配した複雑な構図を好んだ。
わかりやすく、まるでテクニックを誇示するかのように、だ。
近年のアートワークを見ると、シンプルで非常にそぎ落とされたもの となっている。
その変遷には彼の人生が表れているかのようだ。
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